ファミマル公平のひとり言

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2009年02月01日

「 岩倉使節団の「米欧回覧実記」から・・・ 」

空気.bmp


この「欧米回覧実記」の中で一行がドイツ・ベルリンの中心地区にある病院を訪ねた記述のところにでていた「空気」とは、という処をエントリーしてみました。少し長いですが読んで頂ければ幸いです・・・

◎清浄な空気

 空気は人間の健康において、一番大切なものであって、病気を治癒する力も薬に勝る。

また、炭酸ガスが人体に害があることは、物理や整理を少しかじったものであれば理解するであろう。

しかし、世間一般にはまだそのことを知らないものが多いので、ここであらましのことを述べて置こう。

世の人はみな、健康を保つには食事が大事だというであろう。なぜならそれは目に見える効用だからである。

空気も飲食物と同じように、日夜不動に人間を養い続けている。しかし、その効果のほどは目に見えないので、人はその事を知らない。

しかし、考えてもみよ。断食して何十日か経っても、人はまだ死なない。しかし呼吸を立たれればたちまち死んでしまう。

空気が人間にとつて最も大切であることの証拠である。


 空気は目に見えないが、その存在は水をはじいたり、肌に感じられることで知ることができる。

その組織を調べると二種類の組織からなっている。酸素1に対して窒素3という割合である。

これが本来の空気である。

動物が絶えず呼吸しているのは、この空気を吸って内部でその酸素を肺の活動によって取り込み、

また、胃を経由して摂取した食物に含まれた炭酸と化合して炭酸ガスとして体外に排出しているのである。

したがって、呼吸として体内に入るのは炭素・窒素の清浄な空気で、そのうちの酸素が体内で様々な力を発揮する。

そして空気として出るのは酸素と炭素の化合物である炭酸ガスで、これは人体に効用がないので排出してしまうのである。

試みに密閉された小部屋や箱に入って数時間すると、呼吸ができなくなって死んでしまう。

これはほかでもない、その空間にあった空気が吸い尽くされ、後には呼吸として排出された炭酸ガスだけが充満するからである。

だいたい地上の空気には炭酸ガスの混入がまぬかれない。その原因はいくつかある。

生物の呼吸によって排出されるもの、火の燃焼によって生じたもの、あるいはものが腐敗した結果排出されたもの。

このように炭酸ガスの発生することは多いのであるが、それが害毒にまでならないのは

空気の分量がたいへん多く、また、たえず風が吹いて炭酸ガスを散らしており、また炭酸ガスは空気より重いので地上に沈下するからである。

また、炭酸ガスは植物の生育には大変有益なものであって、植物は常に葉から炭酸ガスを吸収し、その炭素を取り入れて蓄え、酸素を排出する。

このように植物の呼吸は動物の呼吸と正反対なので、地上の炭酸ガスは植物に吸収され、清浄な酸素が空気中に排出されて人に役立つのである。

だから病院は植物の多い地域を選び、市街地の雑踏から離れたところを選ぶ。清浄な空気が必要だからである。

煙突を遠くに置き、病室の汚染された空気を入れ替える設備をするのは、炭酸ガスの害を避けるためである。

丁度これは都市に上下・水道の設備があるようなものであって、空気というものは病人に回復力を与えるために最も大切なものなのである。

 
 この理をよく考え、日常生活においても空気を浄化し、炭酸ガスを除去するように注意することが必要である。

伝染病の流行も不潔な空気によろことが多い。これは人の目には見えないことなので、

知らず知らずに自分で害毒に会うことも多い。気をつけなくてはいけない。・・・と結んでいます。


PS:「清浄な空気」を吸うためには、人の少ない田舎や森の暮らしが一番ですが、

   生まれも育ちも都会っ子の上さんは、白浜では暮らせないという・・・

 

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